春の陽気に誘われて

春の陽気は思った以上だった。開け放した窓から爽やかながら夏を思わせる熱を帯びた風が舞い込んでくる。
衣替えを早めておいて良かった、とノースリーブで家事をし、子に熱が籠っていないか頻繁に気を配る。

「ただいま」
「おかえり、鉄也」
夕飯の支度は時間通りで、愛しい人を出迎えた。
「……ジュン」
「あら、何?」
ガチリ、と腕を回し浅黒く引き締まった、しかし柔らかい肩に深い口づけを受ける。
「冷えるぞ」
彼の不器用な優しさに微笑み、硬い髪を指で撫でた。
「ふふっ、そうね。何か羽織るわ」
「ああ。少しばかり刺激が強いしな」
「もう、そんなこと言って余裕綽々のくせに」
何度かキスの応酬をして、夫婦はようやく夕飯の卓につくのであった。

 

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お題『肩にキス』ということでマジンガーZ・INFINITYから鉄ジュンです。
夫婦のイチャコラ楽しい!

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