ふと思う、彼女への恋慕

タコ型異星人とかグレイみたいなのを信じていたわけじゃないけれど、俺が初めて出会った異星人は何も俺たちと変わる所がなかった。
勿論インスペクターとかのことを知らなかった訳でもない。でもたかだか民間人の高校生に伝わる情報なんて限られている。
どんなロボットを使っているのか、はネットで流れている映像を見て知っていたし、同時に流れる交戦相手の鋼龍戦隊に憧れもした。
でも実際に話したフェアリさんやサリー、ジークはとても気さくで、言われなきゃ異星人だなんて気付かない。
勿論軍が作った翻訳機がないと言葉は通じないけれど。
そして、サリーは凄く可愛い。
惚れたか、なんてからかわれて慌てて否定したりもするけど――実際惚れてしまっているんだと思う。
色々なサリーの表情を見た。
落ち込んでいる姿、怒っている姿、哀しんでいる姿、でも笑っているサリーが俺は一番好きだ。

鋼龍戦隊にいる限りは3人もそれほど行動制限はかからない。
そのことがとても嬉しかった。
フェアリさんは軍の偉い人たちと会議したり忙しそうだけど、サリーとジークはそこまででもない。
一時期は監視も厳しかったけど行動で示すってヤツでだんだん制限も緩くなっていった。
だから友達として話すことも出来る。
異星人の友達。
モガミには宇宙開発事業はせいぜいコロニーまでだからそんなこと昔は考えもしなかった。
でも異星人であっても何も変わらない。サリーもジークも大事な俺の友達だ。
アケミは俺がサリーを特別だと思うようにちょっとジークのこと気になってるみたいだけど――言ったら説教地獄だろうな。
そんな中で、サリーに渡すためにメルアに頼み込んでお菓子を分けてもらった。
交換条件はトーヤの着替えてる時の写真。ゴメン、トーヤ。俺はお前の友人としての魂を売り飛ばした。
「地球のお菓子も色々なのね! これはガディソードにはなかった奴かも」
女の子だなぁ、と当たり前のことをしみじみと感じてしまう。
そう、これは当たり前の感情。
男として惚れた女の子を喜ばせて、守りたいって思うのは当然のことのはずだ。
だから俺は願う。この戦争の先でも、サリーたちと俺たちの未来が交わっていることを。

 

スパロボワンライお題『アキミ・アカツキ』でアケミちゃん来た時点で何となく予測ついてたけどやっぱ来たかーって感じなアキミ君です。
声が上手い人になってくれたのとキャラデザのワイルドさが増したのとサリーが性格変わった(GCもちっと頑固だったよね…)のとジーアケと違ってフラグ消えなかったのとで書きやすいかと思ったらそうでもなかった
でもアキサリも凄く好きなカプなのでもっと書けるようになっていきたいです!

 

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