■神に捧ぐ愛の舞踊

祈りを捧げていた。
踊っていた。
胸を締め付けられた。

「あなたの踊りは美しいですね」
「ありがとうございます、リベラさん」
オリヴィエの笑顔に、少し意地の悪い言葉を告げる。
「やれやれ、あなたも私が女だと思っておられるようだ。いつも恥ずかしがっているのに、今は堂々としている」
「ふふ、私が恥ずかしがり屋なのは、自信がないからです。人の心を動かす踊りが出来るか不安で仕方ないんです。でも今のはうまく出来ました。他でもないリベラさんが美しい、と言って下さったんですから」
言葉だけではない意地悪をしたくなった。
真正面から見つめて笑う。
「男が言う美しい、はそんなに綺麗なものじゃありませんよ? オリヴィエさん。本当にあなたは美しい」
「ふふっ……知っています。リベラさんは綺麗で美しい、男性ですよね?」
その笑顔が本当に美しく、胸を締め付けられた。
「……恥ずかしいですね」
「は、恥ずかしいです~! 言っちゃいました~! な、なんてことを~!」
「恥じる必要はありませんよ。心を動かされました……ないはずの心が」
「リベラさんには心がありますよ。神に祈る心が。だからあの踊りは私の心を動かしたんです」

笑いあう。

「それでは神に祈りを捧げる舞踊を」
「天の恵みに感謝を込めて」

 

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FE覚醒リベオリです。覚醒は固定バグ多いですが特に拗らせたものです。
一周目で何となくくっつけたら「ダークナイトアズール君を羨ましがるウード君」ネタが好きになり(ifで実際ダークナイトになれますし)固定化したんですが、リベオリいいですよね。
女顔だけど凄く男らしい愛を知らないリベラさんが、女であることを売りにした職業である踊り子で基本は愛を踊るオリヴィエと結ばれる、って凄くいい(語彙)
そのキッカケが神に捧げる踊りであり、「女顔」が「綺麗」で「恥ずかしがり屋」が「緊張する」な支援会話も最高でしかないです。

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